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~語るべきことなど何もないのに~
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一般人よりはライブに行くけど音楽通の人に比べたら行ってない私が言うのも何だけど、RADIOHEADほどライブを体験しないと真の価値がわからないバンドもないと思う。アルバムの出来が微妙なわけでは決してないしうまく言えないが、「これがライブというものか!」とアホな感想を述べてしまうぐらいすごい。ビジュアルでたとえると、マンモスも凍る超氷河期の氷山からマグマが噴火した感じ。





・・・まあ、思いっきり誇張なのでもう少し身近にたとえると、外は真夏なのに部屋で冷房気持ちいいみたいな。逆に、外は真冬で雪降ってるのに部屋で暖房気持ちいいって身近すぎるか。でも、絶対安全な冷房の部屋からマグマの噴火を見たら、混乱して頭真っ白になるけど超興奮するでしょ。私はする。絶対安全な暖房の部屋から凍ったマンモスを見るも然り。わけのわからないたとえだけど、そう言わざるを得ないぐらいだと思ってください。前に曽我部が歌で画を描くと言ったけど、RADIOHEADのリーダー、トム・e・ヨークは、ライブ会場を氷山やら火山やらに変えてしまうアーティストである(・・・とやっぱり誇張したくなる)。











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懐かしのbyケータイカメラ














トムは、よく頭でっかちな文系ギターロックのシンボルとして揶揄されることがあった。が、実際はそれと正反対で、クラブに行ってはスピーカーに抱きつき、ヨダレを垂らしながら痙攣しているような人だそうである。たしかに歌うときは何かが乗り移った様子で、しかも踊るように歌う。それはあたかも書道家の筆が、虚線と実線の流れに乗って半紙の上で踊っているかのよう。静かな曲にもかかわらず、体を揺らす客がいたのもうなずける。リズム隊が素晴らしいのはもちろんだが、トムのボーカルも含めてRADIOHEADの曲は本質的にダンスミュージックだと思う。











RADIOHEADはロックバンドではないのか。










言うまでもなく、まぎれもない正真正銘のロックバンドである。










ロックは、ギターを使うからロックなんだという考え方と、楽器じゃなくて精神的な意味で反抗しているからロックなんだという考え方がある。ギターでしか表現できないロックがあることは否定できないが、私は後者寄りである。といっても、ただギターを弾いていさえすればロックとか、ギターがないからロックではないとかいうセンスの悪い人とは話をしたくないってただそれだけなんだけど。














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さて、私は今何回「ロック」と書いたでしょう













私が初めて彼らのアルバムを買って聴いたのは約10年前で、「KID A」というギターを極力排除して電子音楽を中心に作られた作品だった。その前の「OKコンピューター」で、(90年代UKロックの最高峰)などあらゆる賞賛を欲しいままにした彼らが、このようなロックとも何ともつかない作品をリリースしたインパクトは当時かなりのものだった。好意的な記事を書くことが多いロッキングオンですら、意見が真っ二つに割れていた。ギター音が少ないことだけでなく、当時流行していたエレクトロニカに乗っかったことを否定する者と、ロックを自ら破壊した点においてロックだと肯定する者。スヌーザーの編集長のレビューに至っては肯定しすぎて、内容もクソもなく完全に病んでいた。
私がすんなりと「KID A」を肯定できたのは、それまでギターロックバンドとしてのRADIOHEADに親しんでいなかったことが大きかった。ギターを弾いて意味を語ることの無意味さにムカついて無意味な電子音楽を鳴らしたことが、逆にロック的な意味を持ってしまったという矛盾。何かにムカついて、壁を蹴ったら足を痛めてまたムカついた、みたいな。はたから見てる分には笑えるけど、同時にどこか笑えないところがいかにもロックだと思った。あんな音は体験したことがなかったし、その後も、そしてこれからもない気がする。










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画の汚さにムカつく























ライブの話に戻して、わかりやすい強烈なサビの曲があるわけでもないのに、(そうせざるを得なかったとはいえ)2時間以上ギュウギュウ詰めの中で立ってられたのは、やはり彼らのライブが素晴らしかったからの一言に尽きる。特に、アンコールで演った「Everything In Its Right Place」(「KID A」収録)は、十年経った今も圧倒的だった。他の曲もみな素晴らしいが、この曲だけは私の中で未だに別格である。あのすべてを凍らせるような無機質な曲が、今回はDAFT PUNKの「ONE MORE TIME」のようなポジティブな鳴らされていたと感じた。それがもし私だけの錯覚でなかったとしたら、それはきっと素直に喜ぶべきことなのだろう。RADIOHEADは十分素晴らしい作品を残したし、次に「KID A」を超えるロックアルバムを作るのはRADIOHEAD自身である必要はないと思う。
















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終演後のステージを撮影する人が多かったのも感動の現われか


















ちなみに、背の高い人はライブでの横揺れはお控えください。帽子を被って横揺れとか特に。180センチの私でも普通に邪魔に感じました。(´・ω・`)

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絶対誰も気づかないと思いますがdeathは不吉なので改名。
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