~語るべきことなど何もないのに~
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2015年は観るべき映画が多すぎて非常に困る。
全部は観られないので,どれかはあきらめなければならない。
その中で進撃の巨人を選ぶ価値はあるのか?と観る前から思ってはいたが,まあでも,分かっていても避けられない作品もある。というわけで観ました。
まず最もダメな点から書くと,原作の核心である「絶望」の描き方が足りない。
たしかに特撮技術で巨人のシーンに迫力を持たせた点は必要かつ十分だった。
しかし,その巨人を目の当たりにした人々の描き方が丁寧でなければ,ただのホラーにしかならない。
13日金曜日のジェイソンならともかく,架空の世界の巨人では現実との距離が遠すぎてホラーにもならない。
架空の世界でも現実世界との距離を近く感じさせてはじめて感情移入ができる。登場人物の絶望を観客も共有できるのである。
架空世界と現実世界の我々をつなぐ手段が役者の演技であり,演技を活かす演出である。しかし,本作は特撮に重きが置かれすぎている。少なくとも演出は高校の演劇部レベル。
役者の演技に関してはエレン役の三浦春馬が一人気を吐いていたが,その他は石原さとみが面白いかなあ程度。
基本,若い役者でアニメの演技を超えることは難しい(だから,リヴァイ役を配置しなかったのは正しい判断だと思う)のだが,三浦春馬の「駆逐してやる」は本当に素晴らしかった。まあそれだけじゃないけど,個人的にはあのセリフでプラマイゼロになった。三浦春馬が好きな人なら十分見る価値があると思う。結局,役者ありきっていうね。
多くのスポンサーの大きな制約の中,世界観を壊すことなく特撮技術や役者の個性を尊重した演出を短い時間に叩き込まなければならない,というのは想像を絶する作業なのだろう。
が,そんなことは素人の知ったことではない。
世界観を壊さないよう配慮することは大事だが,最も重要なのは絶望にこだわることではなかったか。スピルバーグが監督だったら・・・と思わなくもない。
では三浦春馬以外に良かった点はあったか。
春に上映された劇場版パトレイバーを見たときから感じたことだが,今まで日本ではアニメでしかできなかったような作品が,実写版で,違和感なく見られるようになった,というのが感慨深かった。もう5年か10年以内には,実写版ガンダムもできるのではないか。
でもそれは逆に言うと,アニメでしか表現できない分野が狭まることも意味する。
個人的に構わないのですが,まあその点については後日述べることとしましょう。
進撃の巨人の後編もちゃんと観ます。
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絶対誰も気づかないと思いますがdeathは不吉なので改名。
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