~語るべきことなど何もないのに~
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最近、遅ればせながら「モテキ」を読んだ。
話題になった当時も「音楽好きならハマるはず」と複数の方面から勧められていたが、
それが悔しくて読めないでいた私こそまさに「適格者」だったと言っていい。
ここまで来る道のりは遠かった。
いい歳した大人が
カタカナで「モテキ」などと書かれた流行のマンガを
公共の場である書店において
その手に取ってレジに持っていくや否や
さも何事もなかったかのように購入しようなどという、
まさに下衆の極み。
これが私の第一の壁だった。
しかし最近、遊びに行った友人の家にたまたま置いてあった。
「それじゃあ、しょうがないか」( ´・∀・`)
とあっさり和解。
そして、
「なんだかんだ言って本当は興味あったでしょ?」
というもう1人の自分からのツッコミ。これが第二の壁。
もはや否定できないので、とりあえず所有者に「宮本から君へ」と「ザ・ワールド・イズ・マイン」を貸すこととし、その交換として「モテキ」、それに「おやすみプンプン」も借りましょうか?君がそこまで言うのなら?みたいな。
こんな面倒くさい手続きを踏まえ、ようやくたどり着いた。何やってんだ俺は。
4巻をとりあえず2日でザーッとひと回し読んだ。
たったそれだけを2日かけて?と思うだろうが、
「ここは俺と違ーう!」
「ここはリアリティがなーい!」
「ここは羨ましくなーい!」
漫画ごときに自分の真ん中を撃ち抜かれたくないという、往生際の悪いもう1人の自分をぶん殴りながら読むのは非常に手間のかかる作業だった。
ていうくらい、フジは私だった。
と思った。
フジは私で私はフジで~ってもういいか。
2週目はじっくり落ち着いて読んだ。
たしかに私は土井亜紀のような女性を理想に掲げた時期があった。しかし今はどうでもいい。イツカちゃんでもナツキでもなんでもいいし、どれでもダメになったと思う。
たぶん私はもう、フジから墨田的なポジションへシフトしているのだろう。
見栄でもなんでもなく、ごくごくフラットな気持ちでそう言えてしまう。そこが自分でも残念である。
「モテキ」に出会うのは10年遅かった。
フジと10年前の自分と比較して決定的に違うのは、恋愛をすることで「自分を変えたい」という発想がなかったことだろうか。
そこが今でもピンとこない部分だが、しいていえば恋愛より先に自分を変えるものだと思っていた。
しかし最後にフジが苗場に言って土井に気持ちを伝えたのは、そういう面倒なことを考えなくなったから、という主旨だったのなら異論はないわけだけど。
よくわからない。私には詰めが甘いように見えるが、だがそこがいいのだと思う。
作者が実は女性だから鋭い女性目線によって立体的になった、ということもあるだろう。
けど私にとって「モテキ」の最大の魅力は、最後の最後、奥の奥の部分は作者自身のパッションがぶちまけられている感じ。
それはあたかも若いロックバンドがドアを蹴破って殴り込んできたような痛快さであって、この痛快さこそが最近のロックバンドに決定的に欠けている、という話は今まで散々書いてきた。
もう仕方がないのだろう。
ロックについてなのか自分についてなのかわからないが徐々に腹を括り始めている私にとって、「モテキ」はなかなか眩しく映ったのでありました。
次回は(たぶん)「修羅の門」について。
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絶対誰も気づかないと思いますがdeathは不吉なので改名。
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